Studio · 『Noncommutative』より
ほんの少しずれた傾き
傾きをほんの少しずらしても、線はまだ閉じるのか。
最初のコマを描いています…
傾きを 2/5 にしたまま「大きな円を回る回数」のスライダーを動かす。五周目で線はちょうど出発点に戻り、線全体が金色になって、右下に CLOSED AFTER 5 TURNS と出る。傾きを 0.4003 にずらすと、最初の五周は見分けがつかず、五周目もわずか 0.0015 届かないだけだが、その先は 89 周目まで巻いても、五周目より近づく周は一つもなく、閉じることもない。右下では一周するごとの位置を比べ、ここまでで出発点にいちばん近づいた回を残す。(p, q) の q が何周目か、p は qk にいちばん近い整数で、MISSED BY は qk と p の差を、管のまわりを一周する長さを 1 として示す。p/q はその回に当たる分数である。スライダーの値はどれも有限小数、つまり分数なので、線はいつかは閉じる。0.4003 は 4003/10000 なので、閉じるのは一万周目である。「黄金比の逆数」を選ぶと、傾きは本当の無理数 0.618… になる。いちばん近く戻った記録は 1、2、3、5、8、13、21、34、55、89 周目で塗り替えられ、そのたびに近づくが、ぴったり戻ることは決してない。